VOL 1513 2008.8.7
ジャパンフレネが主宰する授業作りの会「BASIC」の夏合宿が、8月2日(土)~3日(日)、山梨県甲州市の宿坊「大善寺」で行われました。ゲストは、これで3回目となるフィンランドメソッド研究の第一人者北川達夫さんです。
「話せばわかる」は、相手の心情がわかるという前提で、それを想像し共感するということ・・・。しかし、相手の心情は話したってそう簡単にわかるものではない。相手の心情はわからないという前提でそれを推論していく技能=「自己移入」が対話では、重要だ。こんな地点から北川さんの話がスタート
グローバル化される国際社会で理解と共感を前提としないコミュニケーション=対話が望まれる。対論・対話・会話の違い、対話の基礎技能「言語化」(言わなければわからない)、「自己移入」(相手のことはわからない)、「バイアスの表出/価値の相対化」(無意識の思い込みの排除)など対話の前提となる諸要素の説明の後は、『グリム童話』や『佐賀のがばいばあちゃん』など具体的な教材を使ってグループワーク行いました。
「物語の読み」で問題になるのは、「対話」を成立させるためにどのような発問をすればいいか・・・、ということですが、『佐賀のがばいばあちゃん』の例でいうと次のようになります。野球部の部室で盗難があった。犯人を捜す(原則倫理)と状況によって別の対応をする(状況倫理)の葛藤など、対話になりやすく、強いバイアスが出てきたときが発問につながるとのことです。北川さんの話を3回聴いて、「対話」を成立させる方法が具体的にわかりました。
。「北川さんって、気さくで話しやすいですね」の評判どおり、質問にも丁寧に応えてくれ、みんな大満足!
● おいしいワインを飲みながら・・・
夕食後、美味しい大善寺ワインを飲みながら、木幡新作の授業レシピ『じゃんけん』と『ブエノチキン』の発表。そして、『モンゴルじゃんけんゲームで』大いに盛り上がった一日でした。
● 大日影トンネル
二日目は、湘南の小倉さんから『漢字の成り立ち』の授業レシピの発表。そして、旧中央本線『大日影トンネル』遊歩道散策。二日間、暑い中、有意義な二日間でした!皆さん、お疲れ様!そして、ありがとう!