VOL 1501 2008.6.6
今週は、スペースの全面改造のため、記事を書く時間がありませんでした。久しぶりのデイリーフレネです。
● モンスターペアレント&モンスターキッズVS女教師
最近の親は、怖いらしい。クラスの中に何か問題があったり、自分の子どもに不利益と思うことがあれば、クラス担任や管理職を飛び越え、即、教育委員会へ訴える。教師はびくびくして、親のなすがまま。そういう話を現場の教師からよく聞く。そういう親をモンスターペアレントというそうだ。
学校現場を舞台にした小説やテレビドラマ、はたまたマンガは『金八先生』の例を出すまでもなく、ほとんどがうそ臭い。きれいごとやお説教がぷんぷん臭う。しかし、この作品は違う。本日のお勧め、『ハガネの女』深谷かほる(集英社)!
4年さくら組は、ここ1年半で3人も担任が代わった。「ハガネ(鋼)」と呼ばれる女教師がモンスターペアレント&モンスターキッズを相手に悪戦苦闘・・・。いじめっ子と思われる男の子、おりこうさんの女の子、そしてそれらを取り巻く親の心の葛藤がリアルに描かれている。
それぞれが心の傷を抱え、悩み・・・、それを表現できない悲しさ・・・。ねじれた糸を一つ一つほどいていく「ハガネ」・・・。
教育は、けっして麗しくも感動的でもない・・・、それはある種の格闘にも似ていることを示す一作!