デイリーフレネ

VOL 1494 2008.5.17

なんやかやと忙しく、久々のデイリー・・・。毎日じゃないとデイリーにならないから、「ほぼデイリー」に名前を変えようかしら・・・。

● 子ども格差

「週刊東洋経済」という雑誌がある。普段は、この手の経済誌はほとんど読まないが、今週号は買い!
テーマが「子ども格差」・・・。

今の日本には私立小学校受験に年間350万円もかけてもらえる子どももいれば、給食費や公立高校の授業料を滞納せざるを得ない子どももいる。生活保護行政のベテランが貧困の世代関連性を実証。それによると貧困と低学歴、低年齢出産が明確に関連しているという。

72ページにわたる特集記事のタイトルを見てみよう。

※ 子育て家庭に占める貧困世帯の割合
米国21.7%、日本14.3%(第10位)ちなみに第1位はメキシコの25%。北欧四カ国はすべて5%以下・・・。

※ ひとり親世帯の貧困率
トルコと日本が肩を並べて第1位・・・、57.3%。

※ 生活保護需給世帯の学歴
中卒58.2%、高校中退14.4%。

※ 長野県では外国籍の子どもの2割が学校に行っていない!?

※ 東京都23区児童の私立小学校進学率
港区19%、足立区1%

※ 親の職業が子どもの学歴を左右

※ 妊婦への手厚さは「東高西低」

※ 私立小学校受験倍率
慶応幼稚舎17.1倍、早実初等部11.3倍。

※ 公立高校の授業料未納率7.4%

その他、「壊れていく保育園」、「廃止・衣替えされる学童保育」など興味深い記事が満載だ。

親の学歴と子どもの大学進学の関係などは、数年前、東大の刈谷剛彦が具体的調査に基づき、指摘したことだが、幼児教育から大学教育に亘るまでこの手の雑誌が特集を組むのは珍しい。
同じ経済誌の「ダイヤモンド」がいわゆるセレブを対象に進学をベースにした教育誌を創刊したのとは、いささか違う。

そういえば今から35年くらい前、毎日新聞が「教育の森」、朝日新聞が「のびのび」という教育誌を出していたが、今は昔の感がする。その朝日の教育紙面は、お受験向きだもんなあ・・・。

昨年、フリースクールがばたばたと閉鎖されたと聞く。問い合わせがパタッと来なくなったのは、ジャパンフレネも例外ではない。学校の子ども抱え込み方策だけではなく、確実に経済的問題がある。ひと月数万円の教育費を出せる家はあまりないということだろう。

参考までにもう1冊・・・。

     

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