NO2353 2009.09.09 『教育格差への道』
経済状況が好転せず、フリースクールのみならず、私学や塾を取り巻く状況はとても厳しい。
聞くところによると、某サポート校では600名いた生徒が100名に激減し経営が困難になってきているとか。また、首都圏に拠点を置く中学進学のテストや塾を展開している有名受験どころも生徒が30%減だそうだ。
教育経費にお金をかけられる家庭はいいが、そうでない家庭は、今、深刻な状況にとらわれている。
今回の政権交代で義務教育終了まで一定程度のお金が各家庭に給付されるが、一番恩栄に預かるのは、やはり、富裕層だ。給食費が払えない。高校の授業料が払えない。その手の話は、あちこちで聞く。フリースクールの会費が支払えず、退会を余儀なくされる家庭も多い。一月数万円の会費を支払える家庭は、やはり、ごく限られた層なのだ。
このままの流れで行くと、教育格差はどんどん広がっていく。のみならず、学校以外の学びの場の経営も必然的に苦しくなっていく。悪循環・・・。フリースクールのニーズがなくなってきているわけではない。学校以外の学びの場で学びたくとも、その経費を捻出できないというのが現状だろう。
フリースクールという立場上、他のフリースクールとの差別化をはかって生き残るのではなく、何とか連帯の道を模索していくのが本道ではないだろうか・・・。